不用品回収に必要な許可と確認方法
結論:家庭から出る不用品のうち廃棄物にあたるもの(一般廃棄物)を業として回収・運搬できるのは、原則として作業する市区町村の「一般廃棄物収集運搬業」の許可を受けた業者か、市区町村から委託を受けた業者です。「古物商許可」(買取のための許可)や「産業廃棄物収集運搬業許可」だけでは、家庭の廃棄物は回収できません。許可は市区町村ごとで、許可業者でも家庭のごみの回収を認めていない自治体もあります。
お住まいの市区町村での出し方・相談先は、地域から探すで確かめられます。
許可の種類の違い
当サイトでいう「不用品回収業者」は、許可の有無を問わず、不用品の回収をうたう事業者の総称です。「許可業者」は、その市区町村の一般廃棄物収集運搬業の許可を持つ事業者を指します。
| 許可・資格 | 誰が出すか | できること | 家庭の不用品の回収 |
|---|---|---|---|
| 一般廃棄物収集運搬業の許可 | 市町村長(区域ごと) | 一般廃棄物(家庭ごみ・事業系一般廃棄物)の収集運搬。許可の範囲(家庭系か事業系か、品目など)は自治体ごとに異なる | 許可の範囲に家庭系が含まれ、作業する市区町村の許可であれば可 |
| 市区町村の委託 | 市区町村 | 委託された範囲の収集運搬 | 委託の範囲内で可 |
| 産業廃棄物収集運搬業の許可 | 都道府県知事・政令市長 | 事業活動に伴う産業廃棄物の収集運搬 | 不可 |
| 古物商許可 | 都道府県公安委員会 | 中古品の売買(買取) | 不可(買取は可) |
| 遺品整理士などの民間資格 | 民間団体 | 団体が定める知識の認定 | 資格だけでは不可 |
根拠:廃棄物の処理及び清掃に関する法律(新しいタブで開きます) 第7条第1項/環境省「廃棄物の処分に『無許可』の回収業者を利用しないでください!」(新しいタブで開きます)(いずれも2026年10月25日確認)
一般廃棄物収集運搬業の許可は、業を行う区域を管轄する市町村長が出します。運搬だけを行う場合も、積み下ろしをする区域の許可が必要です。業者の所在地の許可ではなく、あなたの家がある市区町村の許可かどうかを確認してください。許可には有効期限があり、更新しないと失効します。
許可の確認手順
- 業者に聞く:「どの市区町村の、一般廃棄物収集運搬業の許可ですか。許可番号と有効期限、家庭のごみも扱える許可ですか」と確認します。
- 自治体の名簿で照合する:許可業者の名簿を公開している自治体では、名称・許可番号を照合します。名簿が事業系向けだけで家庭系を扱えるか分からない場合は、自治体の担当課(清掃・ごみ担当)に問い合わせます。
- 許可証の写しを見せてもらう:許可自治体・番号・有効期限・許可の条件(家庭系・事業系、品目など)を確認します。
- 見積書・契約書面にも記載を求める:作業前に、事業者名・連絡先・料金・追加料金の条件が書かれた書面をもらいます。
当サイトの確認方法
当サイトは、この手順のうち「自治体の名簿・照会」または「許可証の写し」で家庭ごみの許可を確認できた業者だけを、その市区町村のページに掲載します(掲載基準。2026年10月31日現在の掲載は0社)。
自治体ごとの違い(家庭ごみの回収を認めない例)
一般廃棄物収集運搬業の許可は「市町村による収集・運搬が困難であること」などが要件とされているため、自治体によっては家庭ごみの許可を出していない、または特別な場合に限っています。当サイトが2026年10月に東京23区の案内を確認したところ、次の表の8区(板橋区・北区・杉並区・足立区・江戸川区・練馬区・中野区・大田区)が、許可業者であっても(または許可の有無に関係なく)業者による家庭ごみの回収を認めていない、または不用品回収業者は家庭の不用品をごみとして処分できないと明記していました。明記していない区も、区の許可業者の名簿は事業系ごみ向けのものが多く、家庭ごみを頼めるかは区への確認が必要です。
| 自治体 | 自治体の案内(要旨) | 出典(更新日) |
|---|---|---|
| 東京都板橋区 | 区の廃棄物条例により、許可業者でも家庭廃棄物は収集運搬できない(家電4品目=特定家庭用機器廃棄物は除く) | 板橋区(新しいタブで開きます)(2023年8月24日更新) |
| 東京都北区 | 家庭からの不用品を回収できる許可は一切出していない(家電リサイクル法の対象品目などを除く) | 北区(新しいタブで開きます) |
| 東京都杉並区 | 不用品回収業者に廃棄物収集運搬等の「業の許可」を出すことはない | 杉並区(新しいタブで開きます) |
| 東京都足立区 | 不用品回収業者に「業の許可」を出すことはない | 足立区(新しいタブで開きます) |
| 東京都江戸川区 | 許可の有無に関係なく、業者に家庭ごみの回収を認めていない | 江戸川区(新しいタブで開きます) |
| 東京都練馬区 | 一般廃棄物収集運搬業・産業廃棄物収集運搬業・古物商の許可を持っていても、民間業者が家庭から回収すると違法になると案内 | 練馬区(新しいタブで開きます) |
| 東京都中野区 | 家庭の家電製品・粗大ごみは区が指定した方法でしか出せず、それ以外の方法で民間業者が家庭から回収することは違法行為にあたると案内 | 中野区(新しいタブで開きます) |
| 東京都大田区 | 不用品回収業者は、家庭の不用品をごみとして処分することはできない。こうした業者への引き渡しはトラブルや不法投棄の原因になる可能性があると案内 | 大田区(新しいタブで開きます)(2025年4月9日更新) |
| 千葉県千葉市 | 許可を取得していても、一時多量ごみ・適正処理困難物の回収など特別な場合を除き、家庭ごみの回収は認めていない | 千葉市(新しいタブで開きます)(2025年7月30日更新) |
| 神奈川県藤沢市 | 引越などを除き、許可業者であっても一般家庭からの収集は認めていない | 藤沢市(新しいタブで開きます) |
| 大阪府堺市 | 家庭ごみについて、民間業者による収集運搬は許可していない | 堺市(新しいタブで開きます)(2026年3月25日更新) |
| 北海道札幌市 | 家庭から出るごみ(一時多量ごみを含む)の収集運搬は、市の許可業者である(一財)札幌市環境事業公社以外には依頼できない | 札幌市(新しいタブで開きます) |
いずれも2026年10月25日に確認(自治体の案内の要旨。原文は各自治体のページと、表の自治体名から開ける当サイトの地域ページを参照)。制度は変わることがあるため、依頼前にお住まいの自治体の案内を確認してください。
許可が不要になる主な例外
次のような場合は、法令上、一般廃棄物収集運搬業の許可がなくても引き取りや運搬ができます(それぞれ条件があります)。
- 家電4品目の小売業者による引取り:家電リサイクル法にもとづき、小売業者が自ら販売した製品や買い替え時の製品を引き取る場合(家電リサイクル法 第49条)
- 販売業者による引取り:販売業者が、自らの業務区域内で、家電4品目・スプリングマットレス・自動車用タイヤ・鉛蓄電池などの製品を引き取る場合(品目・区域などの条件あり。廃棄物処理法施行規則 第2条)
- 引越事業者による運搬:引越荷物の運送事業者が、営利を目的とせず、転居する人の廃棄物を運搬する場合(転居者から書面で依頼を受け、所定の場所で市町村や許可業者に引き渡すなどの条件あり。同 第2条)
- 小型家電リサイクル法の認定事業者:国の認定を受けた計画に沿って小型家電を回収する場合(小型家電リサイクル法 第13条)
- 広域認定:メーカー等が環境大臣の認定を受けて自社製品を回収する場合(廃棄物処理法 第9条の9)
「無料で回収」「買取だから許可は不要」とは限りません。廃棄物にあたるかどうかは、物の性状や取引価値などを総合的に見て判断されます。環境省の資料では、家電4品目は無料の引取りや買取であっても直ちに有価物とは判断できないとされています。
参考:環境省 中央環境審議会資料「違法な不用品回収業者・ヤード業者の対策について」(2021年4月19日)(新しいタブで開きます)
無許可業者に頼むリスク
- 回収品が不法投棄されたり、有害物質を取り除かないまま処理・輸出されたりするおそれがあります。
- 「無料」と言われたのに積み込み後に高額な料金を請求される、といったトラブルの相談が寄せられています。
- 無許可で一般廃棄物の収集運搬を業として行うことは、廃棄物処理法で罰則(5年以下の拘禁刑もしくは1,000万円以下の罰金、またはその併科)の対象です(第25条第1項)。
- 会社・店舗などの事業者が、事業ごみの処理を許可のない業者に委託すると、委託した事業者自身も罰則の対象になることがあります(第6条の2第8項・第25条)。
手口と対処は悪徳な不用品回収業者の見分け方、依頼前の確認点は業者の選び方をご覧ください。トラブルにあったら、消費者ホットライン「188」に相談できます。自宅で契約した場合などは、クーリング・オフが使える可能性があります(条件があります)。
「許可あり」表示の注意点
- 「各種許可取得済み」「許可あり」とだけ書かれていても、どの市区町村の、どの種類の許可か分かりません。
- 「産業廃棄物収集運搬業許可」「古物商許可」は、家庭の廃棄物を回収する許可ではありません(古物商許可は買取のための許可です)。
- 「提携する許可業者が回収します」という説明の場合は、実際に回収する業者の名称と許可(自治体・番号)を確認し、契約の相手が誰かを確かめてください。たとえば横浜市は、遺品整理や片付けを業者に頼む場合、不用品を出す人と一般廃棄物収集運搬業の許可業者が直接契約する必要があると案内しています(契約の手続きをほかの事業者に委任できる場合についても案内があります)。
出典:横浜市「遺品整理や家の片付けを業者に依頼する際の注意点」(新しいタブで開きます)(2024年9月27日更新・2026年10月25日確認)
許可を確認できる業者の探し方
当サイトの地域ページには、その市区町村で家庭ごみの許可を確認できた業者だけを掲載します(2026年10月31日現在の掲載は0社。掲載基準を満たす業者を確認中)。許可を確認できた業者がまだいない地域では、自治体の粗大ごみの出し方や買取・リユースの方法を案内しています。
次にすること(お住まいの市区町村で確かめる)
家庭ごみを扱える許可は市区町村ごとです。お住まいの市区町村の扱いと、許可業者の名簿で確かめます。
- 名簿での確かめ方:許可の確認手順
- 業者に直接聞くこと:業者の選び方(依頼前のチェックポイント)
- 契約や請求で困ったとき:消費者ホットライン「188」