悪徳な不用品回収業者の見分け方とトラブルの対処法
結論:依頼前に次の3点を確認すると、悪質な業者を避けやすくなります。①お住まいの市区町村の一般廃棄物収集運搬業の許可(または市区町村の委託)があるか、②作業前に書面(メール等)で見積もりを出し、追加料金の条件を説明するか、③会社名・所在地・電話番号がはっきりしているか。
いま想定外の料金を請求されているとき:国民生活センターは、納得した金額であれば後日支払う意思を示したうえで、その場での支払いは断るよう助言しています。困ったときは消費者ホットライン「188」に相談できます(高額請求されたときの対処(消費者ホットライン188・クーリング・オフ))。
お住まいの市区町村での出し方・相談先は、地域から探すで確かめられます。
悪徳業者の見分け方(チェックリスト:許可・見積・会社情報)
- 許可:「どの市区町村の一般廃棄物収集運搬業の許可か」「許可番号」「家庭のごみも扱えるか」に答えられない。「産業廃棄物の許可」「古物商許可」だけを示す
- 見積もり:作業前に書面(メール等)で見積もりを出さない。「積んでみないと分からない」と言って金額を決めない
- 料金の表示:「無料回収」「定額パック」「積み放題」をうたうのに、無料・定額になる条件や対象外の品物を説明しない
- 会社情報:会社名・所在地・固定の連絡先が分からない。チラシやトラックに携帯電話の番号しかない
- 勧誘:巡回トラックや突然の訪問で、その場で契約や作業を急がせる
- 書面:契約書面を渡さない。「作業したのでクーリング・オフはできない」と言う
当てはまる場合は、その場で契約せず、許可の確認(許可の確認方法)や、ほかの業者・自治体の粗大ごみとの比較をしてください。
よくある手口とトラブル事例(積み込み後の高額請求など)
| 公表元(公表日) | 内容(要旨) |
|---|---|
| 国民生活センター(2022年11月2日) | 不用品回収サービスの相談が増加(2018年度1,354件→2021年度2,231件)。広告の安い表示を見て依頼したのに高額な料金を請求された、「クーリング・オフはできない」という書面にサインさせられた、などの事例を紹介し注意を呼びかけ |
| 消費者庁(2022年6月1日) | 「定額パック」で「全てが込み込み」などと表示しながら、追加料金を請求していた不用品回収業者2社について、消費者安全法にもとづき注意喚起 |
| 愛知県(2026年3月26日) | インターネット検索で上位に表示された業者に依頼して高額な料金を請求された例や、ネットで「2トントラックパックで49,800円」と示されていた業者から作業当日に追加料金として17万円を請求された例などの相談事例を紹介 |
| 福岡県(2026年6月8日) | 不用品回収業者を特定商取引法の訪問販売事業者として、業務停止命令(3か月)等の行政処分。契約書面を渡さなかった、作業後に「クーリング・オフはできない」と事実と異なることを告げた、などが違反とされた |
出典:国民生活センター(新しいタブで開きます)/消費者庁(新しいタブで開きます)/愛知県(新しいタブで開きます)/福岡県(PDF)(新しいタブで開きます)(いずれも2026年10月25日確認)
「無料回収」をうたう巡回トラックやチラシについては、各地の自治体も、無料と言われたのに積み込み後に料金を請求された、回収品が不法投棄された、といった問題を挙げて利用を控えるよう呼びかけています(例:世田谷区(新しいタブで開きます)・板橋区(新しいタブで開きます))。
高額請求されたときの対処(消費者ホットライン188・クーリング・オフ)
- 内訳の説明を求める:納得できない請求には、見積もりや事前の説明と違う点の説明を求め、その場で安易に追加の契約や支払いをしないようにします。
- 作業前なら断る・その場では払わない:国民生活センターは、作業前に料金や作業内容の変更を提案されて納得できないときは作業前にはっきり断ること、作業中や終了後に想定外の料金を請求されたときは、納得した金額であれば後日支払う意思を示したうえで、その場での支払いを断ることを助言しています。依頼した後で無許可の業者だと分かった場合も、作業を断るよう勧めています。作業員の態度に身の危険を感じたら、警察に連絡することも一つの方法とされています。
- 記録を残す:チラシ・広告の画面、見積書・契約書面、請求書、やり取りのメッセージを保存します。
- 消費者ホットライン「188」に相談する:最寄りの消費生活センター等につながります。
- クーリング・オフが使える可能性があります:自宅で契約した場合などは、特定商取引法の訪問販売にあたる場合があり、そのときは契約書面を受け取った日から8日以内であれば契約を解除できます。あらかじめ契約するつもりで、自宅での契約をはっきり求めて業者を呼んだ場合は対象外になることがありますが、消費者庁の考え方では、広告の安い表示を見て呼んだのに実際の請求額が大きく違うような場合は、対象外にならないと考えられるとされています。使えるかどうかは個別の事情によるため、188で相談してください。
参考:消費者庁「訪問販売等の適用除外に関するQ&A」(2021年8月18日)(新しいタブで開きます)
出典:国民生活センター「不用品回収サービスのトラブル」(2022年11月2日)(新しいタブで開きます)(2026年10月26日確認)
無許可の回収が違法になる仕組み
家庭から出る不用品のうち、処分する(廃棄物にあたる)ものは廃棄物処理法上の一般廃棄物で、その収集運搬を業として行うには、原則として作業する区域の市町村長の許可(または市町村の委託)が必要です(第7条第1項。例外があります)。無許可で行うと罰則(5年以下の拘禁刑もしくは1,000万円以下の罰金、またはその併科)の対象になります(第25条第1項)。「無料」「買取」と言っても、廃棄物にあたるかどうかは物の状態や取引価値などから総合的に判断され、許可が不要になるとは限りません。詳しくは不用品回収に必要な許可と確認方法をご覧ください。
また、自治体によっては、許可を持つ業者であっても家庭ごみの回収を認めていません。たとえば東京都練馬区は、有料・無料を問わず、一般廃棄物収集運搬業・産業廃棄物収集運搬業・古物商の許可を持っていても、民間業者が家庭から回収すると違法になると案内しています。東京都足立区は、区が不用品回収業者に「業の許可」を出すことはないと案内しています。ほかの自治体の例は自治体ごとの違い(家庭ごみの回収を認めない例)をご覧ください。
出典:練馬区の案内(新しいタブで開きます)(2025年3月13日更新)/足立区の案内(新しいタブで開きます)(2023年1月27日更新)(いずれも2026年10月26日確認)
頼む前に確かめる業者の選び方
- お住まいの市区町村で家庭ごみの許可を確認できる業者を選ぶ(当サイトの地域ページには、許可を確認できた業者だけを掲載します。2026年10月31日現在の掲載は0社)
- 2社以上から書面で見積もりを取り、料金に含まれる作業と追加料金の条件を比べる
- 家電4品目(エアコン・テレビ・冷蔵庫・冷凍庫・洗濯機・衣類乾燥機)は、リサイクル料金と運搬料金が分けて書かれているか確認する
- 買取がある場合は、買取額と処分費を分けた明細をもらう
確認の手順は不用品回収業者の選び方、許可の確かめ方は許可の確認方法で詳しく説明しています。
よくある質問
不用品の回収作業が終わった後でも、クーリング・オフできますか?
自宅で契約した場合などで特定商取引法の訪問販売にあたるときは、契約書面を受け取った日から8日以内であれば、作業が終わった後でもクーリング・オフが使える可能性があります。消費者庁の特定商取引法ガイドは、役務(作業)がすでに提供されていても、その対価を支払う必要はないとしています。ただし、現金取引で総額が3,000円未満の場合などは対象外です。福岡県は2026年6月8日、作業後に「クーリング・オフはできない」と事実と異なることを告げた不用品回収業者に業務停止命令などの行政処分をしています。使えるかどうかは個別の事情によるため、消費者ホットライン「188」で相談してください。
クーリング・オフはどうやって業者に伝えますか?
消費者庁の特定商取引法ガイドによると、訪問販売のクーリング・オフは、書面または電磁的記録(メールなど)で行います。書面の場合は特定記録郵便・書留・内容証明郵便などで送り、電磁的記録の場合は送信したメールや画面のスクリーンショットなどを保存しておくことが勧められています。業者が事実と違うことを告げたり威迫したりしたため、誤認・困惑してクーリング・オフしなかった場合は、8日を過ぎてもできるとされています。
クーリング・オフをしたら、キャンセル料や違約金を払う必要はありますか?
消費者庁の特定商取引法ガイドによると、訪問販売でクーリング・オフをした人は、損害賠償や違約金を支払う必要はなく、すでに支払った頭金などは速やかに返してもらえます。クーリング・オフの条件にあたるかどうかは、消費者ホットライン「188」で確かめてください。
見積もりの後や作業の当日に、料金を上げると言われたらどうすればいいですか?
国民生活センターは、作業前に料金や作業内容の変更を提案されて納得できないときは、作業前にはっきり断るよう助言しています。作業中や終了後に想定外の料金を請求されたときは、納得した金額であれば後日支払う意思を示したうえで、その場での支払いを断るよう勧めています。身の危険を感じたら、警察に連絡することも一つの方法とされています。
住んでいる市区町村で、業者に家庭ごみの回収を頼めますか?
市区町村によって異なります。東京都練馬区は、一般廃棄物収集運搬業などの許可を持っていても民間業者が家庭から回収すると違法になると案内し、東京都足立区は、区が不用品回収業者に「業の許可」を出すことはないと案内しています。ほかの自治体の例は自治体ごとの違い(家庭ごみの回収を認めない例)にまとめています。依頼する前に、お住まいの市区町村の案内を確認してください。
出典:消費者庁「特定商取引法ガイド 訪問販売」(新しいタブで開きます)/国民生活センター「不用品回収サービスのトラブル」(2022年11月2日)(新しいタブで開きます)/練馬区の案内(新しいタブで開きます)/足立区の案内(新しいタブで開きます)(いずれも2026年10月26日確認)。福岡県の行政処分は福岡県(PDF)(新しいタブで開きます)(2026年10月25日確認)
次にすること(頼む前・見積もり中・請求されたとき)
業者に頼む前は、許可・書面の見積もり・会社情報の3点を確かめます。困ったときは、その場で払わずに相談できます。
- 見積もりを受け取ったとき:見積もりの取り方と見積書の確認点
- いま想定外の料金を請求されているとき:高額請求されたときの対処
- 契約や請求で困ったとき:消費者ホットライン「188」