空き家の片付け(費用・手順・業者の選び方と片付けた後)

最終更新:運営:株式会社リヤン(運営者情報)出典の確認日:2026年10月25日

結論:空き家に残った家具や家電などの家財は、空き家のある市区町村の出し方に従って処分します。環境省は、建物の解体・リフォーム工事の際に残された家具・家電などの「家庭の残置物」は一般廃棄物で、工事の前に建物の所有者や占有者が、市町村に相談のうえ市町村の指定する方法で処理するよう案内しています。まず残す物と書類を分けてから、出し方を確かめます。業者に頼む場合は、その市区町村の一般廃棄物収集運搬業の許可(または委託)が必要で、解体業者や不用品回収業者でも、この許可がなければ家財を運べません。費用は量と作業で変わり、公的な相場はないため書面の見積もりで確認します。空き家バンクへの登録などを条件に、家財の処分費の一部を補助する市町村もあります(例:島根県浜田市・福井県大野市)。

お住まいの市区町村での出し方・相談先は、地域から探すで確かめられます。

このページは、誰も住まなくなった家の家財の片付けを扱います。親が住んでいる実家の片付けは実家の片付け方、亡くなった方の遺品の仕分けは遺品整理業者の選び方をご覧ください。

空き家の片付け費用相場(間取り・物量別)

公的機関が公表した空き家の片付け費用の統計は確認できなかったため、間取りごとの相場を断定することはできません。参考として、当サイトが不用品回収業者の公式サイトの料金表示(税込と明記された表示)を調べた結果は次のとおりです(調査日:2026年10月22日。集計した表示は2026年10月25日に各公式サイトで再確認。詳しくは不用品回収の料金相場)。

不用品回収業者の公式サイトの料金表示(量の目安別)
量の目安公式サイトの表示(税込)対象
軽トラック1台分(1K前後)9,800円〜19,800円7サイト
1DK前後(1〜2tトラック)33,000円〜34,800円5サイト
2tトラック1台分(2DK前後)34,800円〜69,800円6サイト
3DK以上・一軒家など「要相談」「現地確認後のお見積もり」とする表示(金額の表示なし)5件
片付け・遺品整理の別の料金表2LDK 120,000円〜・3LDK 180,000円〜1件

多くは「〜」付きの下限の表示で、作業人数・階段・家電4品目の扱いなど、含まれる作業が業者ごとに違います。一軒家のように量が多い場合は、金額を表示せず現地で見積もるとする表示もありました。調べた業者は当サイトの掲載業者ではなく、依頼先としての推奨でもありません。家庭ごみの許可を当サイトで確認していない業者も含みます。

空き家の片付けでは、次のような要素で費用が変わります。

  • 家財の量:一軒家は、押し入れ・物置・納屋などに物が残っていることがあります。
  • 仕分けの手間:残す物を業者が探しながら分ける場合は、その作業も費用に入ります。
  • 搬出の条件:階段、トラックを止められる場所までの距離など。
  • 家電4品目:リサイクル料金と収集運搬料金がかかります(家電4品目の処分方法)。
  • 買取:値段の付く物があれば、処分費から差し引かれる場合があります。買取額と処分費は分けて書いてもらいます。

空き家を片付ける手順とコツ

  1. 所有者・相続人で話し合う:家を誰が引き継ぐか、売る・貸す・解体するかの見通しによって、片付けの範囲が変わります。相続した不動産は、取得を知った日から3年以内の相続登記が義務になっています(片付けた後の選択肢)。
  2. 残す物と書類を先に探す:権利証・通帳・契約書類・写真など。亡くなった方の持ち物を整理するときは、遺言書や相続の手続きに関わる物の扱いに注意します(遺品整理で捨ててはいけないもの)。
  3. 空き家のある市区町村の出し方を確かめる:環境省は、解体・リフォーム工事の際に残された家庭の残置物は一般廃棄物で、市町村に相談のうえ、市町村の指定する方法で処理するよう案内しています。申込先や持込施設は地域のページで確認できます。
  4. 家電4品目を分ける:環境省の案内では、家庭の家電4品目は、購入した小売店などへの引取りの依頼、家電リサイクル券を貼って指定引取場所へ自分で運ぶ、市町村または市町村が紹介する小売店や一般廃棄物の許可業者に引取りを頼む、のいずれかで処理します。
  5. 運び出しと処分:自分たちで処理施設に持ち込むか、許可業者に頼むかを、量と日程で決めます。
  6. 片付けた後の管理:国土交通省は、庭木の手入れや換気を定期的に行うことが建物の資産価値を保つうえで必要としており、点検用の「空き家管理チェックリスト」を公開しています。

出典:環境省「家庭の残置物の処理はどうしたらいいの?」(平成30年6月作成、PDF)(新しいタブで開きます)/国土交通省「空き家対策 特設サイト」(新しいタブで開きます)(いずれも2026年10月25日確認)

一度に多く出るごみの自治体の案内の例

名古屋市は、一時多量ごみの処理方法として、処理施設への自己搬入(10キログラムごとに270円)と、市の許可業者への有料での依頼を案内しています。許可業者のリストは区ごとで、室内の整理から頼める業者、ごみ置き場からの運搬のみの業者など、対応範囲が違います。札幌市は、(一財)札幌市環境事業公社以外の無許可業者に収集運搬を依頼することはできないと案内しています。

出典:名古屋市「一時多量ごみの処理」(新しいタブで開きます)(2026年10月1日更新)/札幌市「引越しや遺品の整理などで一時的に多量に出るごみの処理について」(新しいタブで開きます)(2018年10月5日更新)(いずれも2026年10月25日確認)

業者に頼む場合の選び方(不用品回収・遺品整理・買取)

空き家の片付けを頼める業者には、いくつかの種類があります。どの業者でも、家財を廃棄物として運ぶには、空き家のある市区町村の許可(または委託)が必要です。

空き家の片付けを頼める業者の種類と確認点
業者の種類頼めること確認すること
不用品回収業者家財の運び出しと処分空き家のある市区町村の一般廃棄物収集運搬業の許可(家庭系)か委託
遺品整理業者残す物と処分する物の仕分け、運び出し実際に運ぶ業者の許可(または委託)。仕分けの範囲と立会いの方法
買取業者値段の付く家具・家電・骨董品などの買取古物商の許可(「古物商許可証」や「行商従業者証」)。買取額と処分費を分けた明細
解体業者建物の解体家庭の残置物は解体の前に処理が必要。「解体工事業の許可」「産業廃棄物処理業の許可」では一般廃棄物(家財)の処理はできない

出典:環境省「家庭の残置物の処理はどうしたらいいの?」(平成30年6月作成、PDF)(新しいタブで開きます)/国民生活センター 見守り新鮮情報 第525号(2025年10月30日)(新しいタブで開きます)(いずれも2026年10月25日確認)

環境省は、解体業者や不用品回収業者など、市町村の一般廃棄物処理業の許可を得ていない業者が廃棄物の処理をすることは法律で禁じられているとしています。許可の種類と確かめ方は不用品回収に必要な許可と確認方法、回収と買取を同時に頼むときの注意は買取もできる不用品回収業者の選び方で説明しています。

空き家片付け業者の比較(確認点)

掲載業者について

当サイトは、家庭の不用品を回収できる許可(または市区町村の委託)を確認できた業者だけを掲載します。2026年10月31日現在、掲載基準を満たす業者は0社のため、このページには業者の比較表を置いていません。掲載の条件は評価基準と掲載基準をご覧ください。業者に頼むときは、業者の選び方(依頼前のチェックポイント)の順に確かめてください。

業者を比べるときは、同じ条件(家財の量・残す物・搬出の条件・家電4品目の有無)を伝え、2社以上から現地で見積もりを取ります。国民生活センターは、契約の前に作業日・作業内容・料金・支払方法・解約料を確認するよう呼びかけています。広告で「軽トラックパック7,000円、2トントラックパック2万5,000円」と見て依頼したのに、積み込みが終わると料金は25万円だと言われた事例も公表されています。

出典:国民生活センター 見守り新鮮情報 第525号(新しいタブで開きます)/国民生活センター「不用品回収サービスのトラブル」(2022年11月2日公表)(新しいタブで開きます)(いずれも2026年10月25日確認)

  • 家庭の不用品を回収できる許可(市区町村の一般廃棄物収集運搬業許可)か、市区町村の委託を受けているか。許可の自治体名と番号を聞く
  • 見積もりは作業前に書面(メール等)でもらい、追加料金が発生する条件を確認する
  • 「無料回収」「積み放題」は、無料・定額になる条件と対象外の品物を確認する
  • 家電4品目(エアコン・テレビ・冷蔵庫/冷凍庫・洗濯機/衣類乾燥機)のリサイクル料金と運搬料金の扱いを確認する
  • 買取がある場合は、買取額と処分費を分けた明細をもらう
  • キャンセル料・支払方法・作業日時を確認する

トラブルの相談先:消費者ホットライン「188」(最寄りの消費生活センター等につながります)

空き家のある地域のページで出し方と業者の確かめ方を見る

遠方の空き家(立ち会い不要の依頼)

国民生活センターは、大切な物を誤って処分されないよう、残すものと処分するものを明確に分け、作業にはできるだけ立ち会うよう呼びかけています。遠方で立ち会えない場合は、立ち会わなくても確かめられるように、次の点を前もって決めておきます。

  • 残す物を先に持ち出す:一度は現地に行き、残す物を持ち帰るか、1つの部屋にまとめて「処分しない」と分かるようにしておきます。
  • 見積もりは現地を見てもらい書面で:電話やメールだけの概算で契約せず、現地を見たうえでの書面の見積もりをもらいます。家族が現地に行けるときに見積もりの日を合わせます。
  • 鍵の受け渡しを書面に残す:誰に、いつ鍵を渡し、いつ返してもらうかを決めておきます。
  • 作業の前後の記録をもらう:作業の前と後の部屋の写真など、どのように報告してもらうかを契約の前に決めます。
  • 支払いは作業の確認後に:支払いの時期と方法を契約の時点で確かめます。見積もりと異なる高額な料金を請求されたときは、支払いを断り、消費者ホットライン「188」に相談します。
  • 許可は空き家のある市区町村で:業者の所在地ではなく、空き家のある市区町村の許可(または委託)かを確かめます。

出典:国民生活センター 見守り新鮮情報 第525号(新しいタブで開きます)/国民生活センター「不用品回収サービスのトラブル」(新しいタブで開きます)/消費者庁「消費者ホットライン」(新しいタブで開きます)(いずれも2026年10月25日確認)

片付けた後の選択肢(売却・解体・補助金)

国土交通省は、空き家をどうするか迷ったときは、空き家のある市区町村の窓口や不動産事業者などの専門家に相談するよう案内し、解体や改修には補助金や各種制度が使える場合があるため、まず市区町村のウェブサイトで確認するよう勧めています。

片付けた後の選択肢と主な制度
選択肢主な制度・注意点出典
売る・貸す(空き家バンク)自治体の空き家バンクに登録すると、買いたい人・借りたい人が物件を探して申し込める。全国の自治体の情報をまとめて探せる「全国版空き家・空き地バンク」は、国の公募で選ばれた株式会社LIFULLとアットホーム株式会社がそれぞれ運営している国土交通省 特設サイト(新しいタブで開きます)/国土交通省 空き家・空き地バンク総合情報(新しいタブで開きます)
売る(税の特例)相続した空き家(昭和56年5月31日以前に建築など)を、令和9年12月31日までに一定の要件で売ると、譲渡所得から最高3,000万円(令和6年1月1日以後の譲渡で相続人が3人以上の場合は2,000万円)を控除できる特例がある。相続の開始があった日から3年を経過する日の属する年の12月31日までの売却、売却代金1億円以下、耐震基準を満たすか取壊しをするなどの要件がある国税庁 No.3306(新しいタブで開きます)
解体する建築物の解体工事で床面積80平方メートル以上のものは、工事着手の7日前までに発注者から都道府県知事に分別解体等の計画等を届け出る(建設リサイクル法)。家財(家庭の残置物)は解体の前に処理しておく環境省 建設リサイクル法の概要(新しいタブで開きます)/環境省 残置物(新しいタブで開きます)
管理を続ける適切に管理されていない空き家は「管理不全空家」として市区町村の指導の対象になり、指導に従わず勧告を受けると、固定資産税の住宅用地特例(小規模住宅用地は課税標準が6分の1、一般住宅用地は3分の1に減額)を受けられなくなる国土交通省「空家法とは」(新しいタブで開きます)

いずれも2026年10月25日に確認。税の特例は要件が細かく決まっているため、売る前に税務署や税理士に確認してください(国税庁のページは令和8年4月1日現在の法令等)。

家財の処分の補助の例

空き家バンクへの登録を条件に、家財の処分費の一部を補助している市町村があります。制度の有無・対象・金額は市町村ごとに違い、処分の前の申請が必要な例があるため、片付けを始める前に空き家のある市町村に確かめてください。

空き家の家財処分の補助の例
市町村・制度名主な対象補助の額申請の時期など
島根県浜田市「浜田市空き家バンク活用促進事業補助金」空き家バンクに登録した一戸建ての空き家の家財道具等の処分と、それに伴う空き家内外の清掃。市内に事業所がある法人か市内に住所がある個人事業主に依頼したもの。補助を受けた日から引き続き2年以上登録する意思があること補助対象経費の3分の2以内(5万円まで。予算の範囲内)家財処分等を行う日の10日前までに申請(見積書の写し、実施前の写真などを添付)
福井県大野市「大野市空き家家財処分支援事業補助金」空き家情報バンクに登録されている空き家の所有者。2年以上の登録の継続を誓約すること、市税の滞納がないことなど補助対象経費の3分の2以内(上限10万円。1軒につき1回)補助事業に着手する前の写真の提出が必要。予算の範囲内のため、申請前に担当課への問い合わせを求めている

出典:浜田市空き家バンク活用促進事業補助金交付要綱(令和7年3月24日改正、PDF)(新しいタブで開きます)/大野市「大野市空き家家財処分支援事業補助金」(新しいタブで開きます)(2025年4月17日更新)(いずれも2026年10月25日確認)

相続した空き家を手放す方法には、ほかに相続土地国庫帰属制度(令和5年4月27日開始)などもあります。ただし、建物がある土地は申請できません。

出典:法務省の相続土地国庫帰属制度の案内ページ(新しいタブで開きます)・「相続土地国庫帰属制度の概要(新しいタブで開きます)」(いずれも2026年10月25日確認)

よくある質問

空き家の家財を、解体業者にまとめて処分してもらえますか?

環境省は、解体・リフォーム工事の際に残された家具・家電などの家庭の残置物は一般廃棄物で、工事の前に建物の所有者や占有者が、市町村に相談のうえ市町村の指定する方法で処理する必要があるとしています。市町村の一般廃棄物処理業の許可を得ていない解体業者や不用品回収業者が処理することは法律で禁じられており、「解体工事業の許可」や「産業廃棄物処理業の許可」では一般廃棄物の処理はできません。

空き家の片付けに使える補助金はありますか?

市町村によって違います。たとえば島根県浜田市は空き家バンクに登録した一戸建ての家財処分等の費用の3分の2以内(5万円まで)、福井県大野市は空き家情報バンクに登録された空き家の家財処分の費用の3分の2以内(上限10万円)を補助しています。処分の前の申請が必要な例があるため、片付けを始める前に空き家のある市町村に確かめてください。

遠方で立ち会えない場合でも、空き家の片付けを頼めますか?

頼むことはできますが、国民生活センターは、大切な物を誤って処分されないよう、残すものと処分するものを明確に分け、作業にはできるだけ立ち会うよう呼びかけています。立ち会えない場合は、残す物を先に持ち出す、現地を見たうえでの書面の見積もりをもらう、作業の前後の写真で報告してもらう、支払いは作業を確かめてからにする、といった点を契約の前に決めておいてください。

次にすること(空き家のある地域で確かめる)

空き家の片付けは、空き家のある市区町村の出し方と、家庭のごみを業者に頼めるかを先に確かめます。

空き家のある地域のページで出し方と業者の確かめ方を見る