「無料回収」のチラシ・巡回トラックに注意
結論:「無料回収」をうたうチラシや巡回トラックの業者には、依頼しないほうが安全です。家庭の不用品の回収には原則として市区町村の許可(または委託)が必要で、各地の自治体が利用を控えるよう呼びかけています。処分は自治体の粗大ごみ・リユース・買取、または許可を確認できる業者を選んでください。
すでに積み込まれて想定外の料金を請求されているとき:国民生活センターは、その場での支払いは断り、納得した金額であれば後日支払う意思を示すよう案内しています。相談は消費者ホットライン「188」へ(トラブルにあったときの対応と相談先)。
お住まいの市区町村での出し方・相談先は、地域から探すで確かめられます。
無料回収のチラシは信用できる?(結論と理由)
- 許可の有無が分からない:チラシやトラックの表示だけでは、どの市区町村の許可を持っているか確認できません。
- 「無料」の条件があいまい:無料になる品物・量の条件が書かれていないことが多く、積み込んだ後に料金を請求されるトラブルが報告されています。
- 連絡先がはっきりしない:携帯電話の番号だけで、会社名や所在地が分からない場合、トラブル時に連絡がつかなくなるおそれがあります。
チラシ・巡回トラック業者のよくある手口
- 「無料」と言って積み込んだ後に、「この品物は有料」「運搬費がかかる」などと料金を請求する
- 見積もりより大幅に高い金額を、作業後に請求する
- 回収した物を不法投棄する
環境省は、無許可の回収業者の例として、町中を大音量で巡回する、空き地で回収する、チラシを配る、インターネットで広告を出す、を挙げています。東京都板橋区も、巡回トラックやチラシで宣伝して回収する業者について、無料だと思って依頼したのに作業後に料金を請求された、積み込んだ後に見積もりの2倍以上の金額を請求された、回収後に不法投棄された、というトラブルを紹介しています。
京都府が国民生活センターの見守り新鮮情報(第254号)をもとに紹介した事例では、「無料」をうたって巡回していた業者に、作業前に無料であることを確かめてから廃品回収を頼んだのに、軽トラックに積み終えた後に6万円を請求され、回収は無料でも積み込み料金は別だと言われています。
環境省の資料にある市区町村へのアンケート(令和元年度)では、管内の無許可の不用品回収業者を認知していると答えた市区町村は666で、業者の形態として、スピーカー放送などをしながら家の周りを巡回する業者を512、家のポストにチラシを投函している業者を357、空き地に看板を立てている業者を249の市区町村が挙げています(1つの市区町村が複数の形態を挙げているため、合計は666を超えます)。
出典:環境省「廃棄物の処分に『無許可』の回収業者を利用しないでください!」(新しいタブで開きます)(2026年10月26日確認)/板橋区「不用品回収業者とのトラブルにご注意ください」(新しいタブで開きます)(2023年8月24日更新・2026年10月26日確認)/京都府「『無料』のはずが6万円廃品回収サービスのトラブル」(新しいタブで開きます)(2026年10月26日確認)/環境省 中央環境審議会資料「違法な不用品回収業者・ヤード業者の対策について」(2021年4月19日)(新しいタブで開きます)(2026年10月25日確認)/環境省 委託調査報告書「令和5年度 適正なリユースの促進及び違法な不用品回収業者対策に向けた調査・検討業務」(2024年3月22日、第III章抜粋)(新しいタブで開きます)(2026年10月25日確認)
違法なのか(要点:「無料」でも許可が必要)
家庭から出る不用品(廃棄物)を回収できるのは、原則として作業する市区町村の一般廃棄物収集運搬業の許可を受けた業者か、市区町村から委託を受けた業者で、「無料」でも変わりません。環境省は、「産業廃棄物処理業の許可」や「古物商の許可」では家庭のごみは回収できないとして、チラシや広告の宣伝文句だけで判断しないよう呼びかけています。許可業者でも家庭ごみの回収を認めていない自治体(東京都足立区・東京都練馬区など)もあります。
無料や買取でも廃棄物にあたる場合があること(家電4品目の扱い)と、自治体の注意喚起の詳しい内容は不用品の無料回収は違法?、許可の定義と確認方法は不用品回収に必要な許可と確認方法にまとめています。
出典:環境省「廃棄物の処分に『無許可』の回収業者を利用しないでください!」(新しいタブで開きます)(2026年10月26日確認)
家電・パソコンを巡回業者に渡す前に
- 家電4品目:エアコン・テレビ・冷蔵庫/冷凍庫・洗濯機/衣類乾燥機は家電リサイクル法の対象で、家電小売店などが引き取り、メーカーがリサイクルします。引き渡すときは「リサイクル料金」と「収集運搬料金」がかかり、支払うと発行される「家電リサイクル券」の番号で引き渡しを確認できます(家電4品目の処分方法と料金)。
- 有害物質・火災:環境省は、環境対策をせずに廃家電を壊すとフロンガスや鉛などの有害物質が環境中に出ること、廃家電の電池やプラスチックが不適正な管理で発火・延焼する危険があることを挙げています。
- 個人情報:環境省の資料は、パソコンなど個人情報を多く含む機器を違法な回収業者に引き渡すと、情報が漏えいするおそれがあると指摘しています(パソコン・モニターの処分方法)。
- まだ使える家電:中古品として売る場合は、古物商の許可を持つリユースショップに買取りを依頼するよう環境省は案内しています。
出典:環境省「廃棄物の処分に『無許可』の回収業者を利用しないでください!」(新しいタブで開きます)(2026年10月26日確認)/環境省 中央環境審議会資料「違法な不用品回収業者・ヤード業者の対策について」(2021年4月19日)(新しいタブで開きます)(2026年10月25日確認)
チラシ業者を見分けるチェックポイント
- 会社名・所在地・固定電話など、事業者がはっきり書かれているか
- 「一般廃棄物収集運搬業許可 ○○市 第○号」のように、許可の自治体と番号が書かれているか(「各種許可取得済み」だけでは不十分)
- 無料になる条件と、有料になる品物・作業・料金が書かれているか
- 電話で聞いたとき、作業前に書面で見積もりを出すと答えるか
許可の自治体と番号が書かれていても、お住まいの市区町村が業者による家庭ごみの回収を認めていない場合は頼めません(自治体ごとの違い)。東京都足立区は、インターネットやチラシで宣伝する業者や、軽トラックなどのスピーカーで呼びかける業者の中に無許可で廃棄物を回収する事業者がいると案内しています。東京都練馬区は、チラシに古物商や産業廃棄物収集運搬の許可番号が書かれていても電話をしないよう呼びかけています。
出典:足立区「廃棄物を無許可で回収する業者を利用しないでください」(新しいタブで開きます)(2023年1月27日更新・2026年10月26日確認)/練馬区「ポスティングされたチラシを見て安易に電話をしないようにしましょう」(新しいタブで開きます)(2025年3月13日更新・2026年10月26日確認)
トラブルにあったときの対応と相談先
国民生活センターは、高額な請求を受けたときの対応として次のように案内しています。
- 作業の前に、納得できない変更を提案されたら、きっぱり断る
- 作業中や作業の後に想定外の料金を請求されたら、その場での支払いは断る。納得した金額であれば後日支払う意思を示す(身の危険を感じるときは警察への連絡も一つの方法)
- 依頼した後に無許可の業者だと分かったら、作業を断る
相談先は次のとおりです。
- 消費者ホットライン「188」:郵便番号などを入力すると、近くの市区町村や都道府県の消費生活センター等の相談窓口を案内されます(相談は無料、窓口につながった時点から通話料がかかります)
- 許可の有無や不法投棄については、お住まいの市区町村の清掃・ごみ担当課
手口と対処の詳細は悪徳な不用品回収業者の見分け方とトラブルの対処法をご覧ください。
出典:国民生活センター「不用品回収サービスのトラブル」(2022年11月2日公表)(新しいタブで開きます)(2026年10月26日確認)/消費者庁「消費者ホットライン」(新しいタブで開きます)(2026年10月26日確認)
安全な処分方法(自治体・許可業者)
- 少量の家具などは自治体の粗大ごみ(申込制・有料)
- まだ使える物はリユース・買取(無料で手放す方法)
- 運び出しを任せたい・量が多い場合は、お住まいの市区町村で許可を確認できる業者(地域から探す)。引越しなどで一度に多くのごみが出る場合の出し方は、市区町村によって違います(練馬区は、事前に管轄の清掃事務所に相談するよう案内しています)
出典:練馬区「ポスティングされたチラシを見て安易に電話をしないようにしましょう」(新しいタブで開きます)(2025年3月13日更新・2026年10月26日確認)
よくある質問
チラシに「許可番号」が書いてあれば、不用品回収を頼んでも大丈夫ですか?
許可の種類と自治体を確かめる必要があります。環境省は、「産業廃棄物処理業の許可」や「古物商の許可」では家庭のごみは回収できないと案内しています。東京都練馬区は、23区では家庭ごみは区が収集するのが原則で、一般廃棄物収集運搬業・産業廃棄物収集運搬業・古物商の許可を持っていても民間業者が回収すると違法になるとし、チラシに古物商や産業廃棄物収集運搬の許可番号が書かれていても電話をしないよう呼びかけています。お住まいの市区町村の一般廃棄物収集運搬業の許可かどうかと、その市区町村が業者による家庭ごみの回収を認めているかを確認してください(自治体ごとの違い)。
出典:環境省「廃棄物の処分に『無許可』の回収業者を利用しないでください!」(新しいタブで開きます)(2026年10月26日確認)/練馬区「ポスティングされたチラシを見て安易に電話をしないようにしましょう」(新しいタブで開きます)(2025年3月13日更新・2026年10月26日確認)
巡回トラックに「無料」と言われて積み込んだ後、料金を請求されたらどうすればよいですか?
国民生活センターは、作業中や作業の後に想定外の料金を請求されたときは、その場での支払いを断り、納得した金額であれば後日支払う意思を示すよう案内しています(身の危険を感じるときは警察への連絡も一つの方法)。一人で悩まず、消費者ホットライン「188」で最寄りの消費生活センター等に相談できます。
出典:国民生活センター「不用品回収サービスのトラブル」(2022年11月2日公表)(新しいタブで開きます)(2026年10月26日確認)
チラシを見て頼んだ不用品回収は、クーリング・オフできますか?
条件によります。東京都練馬区は、不用品回収は原則としてクーリング・オフができない(できる場合もある)と案内しています。国民生活センターは、見積もりのために呼んだ業者とその場で契約した場合や、広告と請求額が大きく違う場合は、特定商取引法の訪問販売としてクーリング・オフなどが使える可能性があると説明しています。消費者ホットライン「188」で相談してください。
出典:練馬区「ポスティングされたチラシを見て安易に電話をしないようにしましょう」(新しいタブで開きます)(2025年3月13日更新・2026年10月26日確認)/国民生活センター「不用品回収サービスのトラブル」(2022年11月2日公表)(新しいタブで開きます)(2026年10月26日確認)
テレビやエアコンを「無料」で引き取る巡回トラックに渡してもよいですか?
家電リサイクル法にもとづく方法で引き渡してください。テレビ・エアコン・冷蔵庫/冷凍庫・洗濯機/衣類乾燥機は家電リサイクル法の対象で、家電小売店などが引き取り、リサイクル料金と収集運搬料金を払うと発行される家電リサイクル券の番号で引き渡しを確認できます。環境省の資料では、これらの家電は無料で引き取られる場合や買い取られる場合でも、直ちに廃棄物にあたらない物と判断することはできないとされています。
出典:環境省「廃棄物の処分に『無許可』の回収業者を利用しないでください!」(新しいタブで開きます)(2026年10月26日確認)/環境省 中央環境審議会資料「違法な不用品回収業者・ヤード業者の対策について」(2021年4月19日)(新しいタブで開きます)(2026年10月25日確認)
次にすること(出し方の確認・相談先)
チラシや巡回トラックに頼まずに処分するには、お住まいの市区町村の粗大ごみの申込先と、家庭ごみを業者に頼めるかどうかを先に確かめます。
費用をかけずに手放す方法は本当に無料で処分できる方法、請求のトラブルにあったときは高額請求されたときの対処へ。